今日も朝から真っ青な空が広がる快晴。
遠くに熱気球が浮かんでいた。最近、観光用にブルゴーニュの風景を空から眺めるプログラムが用意されている。きっときれいだとは思うが、恐ろしく寒いとも想像される。

日本だと寒さ対策を考えると思うが、こっちでは絶対やってないと思う。なにせ、昨年12月、ディジョンに観覧車が登場したが、ガラス窓もビニールの覆いも何もなしの吹きっさらし。気温は当然氷点下。それでも利用者がいた。所詮、フランス人とは体感温度が違うのである。
さて、最終日は、ちょっとおまけっぽい発表が午前中にあり、その後最後のまとめでミニシンポジウムが行われた。
9h15 : Patrice BECK (Universite de Lille III) et Jean-Marc BORDET (Realisateur, UP Video) : projection et presentation du film ≪ Les pressoirs des ducs de Bourgogne ≫
ディジョン近郊シュノーヴという地区にある15世紀から使われていたプレソワール(かつてはどの農家も自前の圧搾機械を持っていたわけではなく、専門のところに運び込んで搾ってもらう)の復元を記録したドキュメンタリーを上映。
10h15 : Dominique FERRIOT (International Council Of Museums) ≪ Du paysage au musee: quel avenir pour les collections de la vigne et du vin ? ≫
ワイン博物館資料館のあり方
10h45 : Madeleine BLONDEL (Conservateur en chef du Patrimoine. Directrice des Musees d'Art sacre et de la Vie Bourguignonne. Dijon) : ≪ Celebrer le bourgogne au Musee de la vie bourguignonne ≫. ディジョン市内にあるブルゴーニュ博物館の紹介。
Table ronde de cloture : Patrimoine materiel et immateriel des regions viticoles
11h15 - 12h15 : Georges HADDAD (Directeur de la division Education, Enseignement Superieur de l’UNESCO), Jean-Pierre PERRIN (President de l’Academie Internationale du Vin et de l’Academie des Vins de France), Regis GOUGEON (Universite de Bourgogne).
ミニシンポジウム。話題の中心は、ずばりユネスコ世界遺産の登録について。
どのような要件、基準があるのか、なぜワイン産地のぶどう畑は世界遺産足りうるのか、ほかの農業の景観ではだめなのか。また、おなじワイン産地でもどの産地がよくて、どの産地がだめなのか、その基準はどこにあるのか。
ワインにはテロワールという言葉が存在するが、ある地域と産物や歴史が密接につながり、そこからその地域の特定のイメージが象徴化できる、つまりそこに付加価値が生まれる、という理屈になるのだが、ワインが特別扱いされている感は否めなく、そこには西欧では、文明の発生からずっとつねにワインが社会において重要な位置を占めていた歴史があることに大きく関係するのではないだろうか。このあたりが、日本人には感覚的に理解しづらい点ではないのだろうか。

そして、プログラムには載ってなかったが、ユネスコの日本大使、という人がやってきた。会議の主催者の教授も彼をVIP 待遇で扱い、会議に特別参加した。
ユネスコの日本大使なんて、アグネスチャンか黒柳徹子かって思ってたけど(あ、あれはユニセフ?)、ただのおっさんで日本大使ってのがいたんだね。きっと官僚出身かと思われますが。
さて、このおじさんが晴れの会議で何を語るか、わたしは興味津々。なにせ大使と呼ばれる人をナマで見たことなどない。
フランス語はへただそうで、英語で話したのだが、終始、ブルゴーニュに対するおべんちゃら、でありました。
曰く、わたしはブルゴーニュワインが大好きで、ブルゴーニュの風景もすばらしく、間違いなく世界遺産に選ばれることだろう、てな感じ。
いや、招待された相手先をほめるのは大事でしょう。外交マナーってやつでしょう。
でもね、仮にも日本大使だ。日本を代表する人なのだから、日本のことを世界に発信して、理解を深めてもらうってのが、至上の仕事なんではないだろうか。
会場にいるのはヨーロッパ人ばかりだし、全員、学者やジャーナリストなんだから、日本のことを発信するには絶好のチャンスではないか。
なのに、日本のことには一言たりとも触れなかった。
この手のやからが外交を担うから、いつまでたっても日本は海外できちんと理解されないんだ。
フランスにいると日本のことがいかに知られていないか、日々痛感するが、言葉の壁もあって日本からの発信が少ないのが最大の原因だと思う。ならば、多少は語学の能力のある、しかもそれで公金を貰っている人々は精一杯努力すべし。
とっても悲しくて、腹立たしかった。
(それに、こいつは会場にいる唯一の日本人のわたしに目もくれようともしなかった。海外にいる日本人に気配りするのも仕事じゃないのか? 同伴していた妻も同じ態度。超上から目線だったぞ)
15h : Visite d’un domaine viticole.
最終日のご褒美は、ドメーヌ訪問。2チームに分かれて、それぞれClos des LambreとClos de Tardを訪ね、テイスティングをさせてもらった。
これにて、無事終了。
頭はしびれるほどに疲れたけれど、なかなか有意義で、観光審議会の委員として日本の観光のあり方を考えている身としては、たくさん刺激を受け、ヒントももらった。







